自由でおおらかな昭和的動物園、ヒューストンに誕生
ヒューストンからI-59を北に30分くらい、フリーウエイ沿いにふれあい型、動物園と水族館ごちゃまぜ型遊園地(https://www.houstonaquariumtx.com/)が2021年8月、コロナ禍の真っ最中にオープンした。オープンしたての去年のハロウィーンと今年2月に行ってみた。入口からして、日本の大失敗型アミューズメントパークのシンボルのような、パンダのオブジェのお出迎えだ。この遊園地の将来に不安を残しつつも、久しぶりに面白いものを見せてもらったので書いてみる。なお、情報は今年2月のものが最新なので、あれからルール変更などで、面白みがなくなってるかも知れないことを付け加えておく。
まずはタッチできたり、餌をやれる水族館へ。定番のエイやサメ以外に、なんとタコや巨大亀やら、果てはカワウソの餌付けもある。しかし餌やりの計画性はなく、客が餌を買ってやりたいというと、いつでもOKの勢いだ。タコなんかは完全に密封していないとすぐ逃げるはずだが、外からさわれるようになっていた。2回目に行った時は当然のようにいなかった。亀に至っては、魚に餌をやろうとするといきなり横から餌に食いつく。あれでは、指大ケガをする気もする。非常におおらかな企画だ。別料金を払うと、何が出てくるかわからないこの水槽でダイビング、スノーケリングができ、GoProも貸してくれる。太っ腹企画満載だ。
次は鳥のコーナーだ。建物の中庭のようなところに、網を張ってある。鳥は中で自由に飛べる。子ども達は自由に鳥を触って遊べる。これは娘も狂気狂乱。鳥とのスキンシップに精を出す。普段は鳥を触ったり、抱っこしたりできないのが、ここでは場合によっては可能だ。
あまり羽目を外すと、鶴みたいな巨大な鳥にすごい声で怒られて、ビビっていた。またゴミ箱のところには白黒の不思議な鳥がいて、見つけた時には対応に困った。これ触っていいのか?でも子どもはすぐ慣れて、手乗り文鳥化するまでにそれほど時間はかからなかった。ここから出る時、子どもがドアを開けようとするとドアが簡単に外れた。しかも鳥が逃げないための2重ドアの一つはもはやなくなってる。係の人に言っても、のんきにドアを立てかけて、これで大丈夫とか言ってる。
次は爬虫類やサルの館に。檻の中に入ってサルとのスキンシップはまあ大目に見よう。爬虫類の方は捨て身の展示方法だ。普通展示はガラスケースだが、このガラスが3分の1くらいなく、中のトカゲを触ることができる。サービス満点でいいのだが、逃げないのか?実際ここを教えてくれた知人が行ったときは、ベンチに座ってくつろいでいたら、隣にケースにいるべきトカゲがいたらしいぞ。さらに、囲いの中に陸亀がいて触れるのはいいけど、亀の中にどさくさに紛れて40センチ級のワニもいた。あれは危ないと思う。外ではガラパゴスに行く必要がないくらいの大リクガメが歩いてるし、マチュピチュまで行かなくてもアルパカやラマに触れることができる。さらにそこらじゅうを鶏が走っている。なぜか2回目に行ったときはゲーセンもできていた。まさにカオスだ。
こんなサービス満点、ゆるゆるのところは見たことない。今も増設を続けている、はずだ。私が行ったときは、ツリーハウスを作っていた。でもやたらと高い木の上の方にある。あれはもしかして、大胆にも、サルの放し飼いに挑戦しようとしてるのではないかと思う。人間には危険すぎる高さだ。明日には鳥やら動物が、全部逃げてるかもしれない。動物愛護団体が、何も言わないことを願う。だから早めに一度行かれることをお勧めする。
思うに子どもには、動物たちにとって迷惑なくらいのスキンシップは大切だ。それで、動物に興味を持ち、守ろうとかかわいいとか思うのだと思う。動物を保護しようとするあまり、自然と人間を規制規制で切り離すと、その時の自然保護にはなるけど、長い目ではマイナスだ。なぜなら、自然や動物と接点がない人間は、動物や自然が破壊されても気づかない。だからこういう、型破りの遊園地には頑張ってほしい。とにかく面白かった。余談だが誕生日会もできる。
ガルフストリーム2022年12月号参照。
テキサス観光ドットコム(https://www.texaskankou.com/)は新しくなり、情報量も増えかなり面白くなっています。“最新絵日記”のセクションは早い頻度で更新しています。ヒューストンのトリニティーリバーの陽気な幽霊の激写動画もあります。お楽しみに!